INSIGHTECのMRガイド下集束超音波技術
MRガイド下集束超音波治療は、核磁気共鳴画像(MRI)でリアルタイムに治療部位を確認しながら、集束超音波を照射する治療技術です
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超音波とは
超音波とは 超音波は人間の耳には聞こえない高い振動数をもつ音波で、医療分野では画像診断に使用されてきましたが、INSIGHTECの製品では超音波を治療に利用します。超音波エネルギーを標的とする組織に集束させることで65~85℃まで加熱し、標的組織を熱凝固して治療します。画像診断に使用される周波数は、1~18 メガヘルツの範囲ですが、集束超音波治療では220キロヘルツ~1.1メガヘルツの超音波が使用されます。
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核磁気共鳴画像法 (MRI)とは
MRIは、磁場および電波を使用して生体内の情報を画像化する医療用画像診断技術です。この技術は、電離放射線による被ばくなく、生体の検査や病期分類、治療後のフォローアップなどの診断を行うことができるため、多くの病院で広く使用されています。MRIの利点は、画像情報だけではなく、撮像により臓器の温度測定ができることです。INSIGHTECのMRgFUSは、MRIによる画像情報と温度情報を基に、集束超音波を利用して、標的組織の熱凝固を行います。この技術により、比較的安全で効果的な低侵襲治療が可能になります。
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治療原理について
多素子フェーズドアレイトランスデューサーにより、約1000本もの超音波ビームの焦点を電子的に調整、集束させた超音波により標的組織を加熱し熱凝固することで治療します。治療中は、MRIにより治療された組織の画像を確認すると同時に温度データを分析することで、標的組織とその周辺の温度上昇や、累積された熱の影響を判断、必要に応じて超音波照射パラメーターを調整します。