INSIGHTEC(インサイテック)の、Exablate Neuro「MRガイド下集束超音波治療器 ExAblate4000」は脳神経外科領域における本態性振戦の治療用医療機器としてとして2016年12月15日に薬事承認を取得いたしました。この治療器はMRIの画像とCTの画像を掛け合わせ、不随意運動を起こす脳の深部の部位を同定し、脳の深部に集束超音波を照射し視床の焼灼を行います。この治療では、頭蓋骨に穿頭することなく、電離放射線による被ばくもなく、低エネルギーの集束超音波を照射しはじめ、患者さんの生理学的反応を覚醒下でMRIのデータとともに確認しながら、標的の位置を調整し焼灼する、非侵襲の焼灼治療法です。
薬事承認取得日:2016年12月15日
承認名:MRガイド下集束超音波治療器 ExAblate4000
承認番号:22800BZI0004000
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Exablate Neuro「MRガイド下集束超音波治療器 ExAblate 4000」は、薬物難治性の本態性振戦の患者さんに対し、振戦の症状改善を目的とした「非侵襲的」な視床破壊術を行います。集束超音波治療(MRgFUS)による効果は、視床Vim核内の組織に超音波を集束させて焼灼することにより得られます。
超音波エネルギーは、頭蓋骨を切開または穿頭することなく頭蓋骨を通過し、タンパク質が変性する閾値温度の60℃付近まで標的の組織を加熱することで焼灼します。治療時には、焼灼の前に、低エネルギーの集束超音波を照射し、解剖学的に適切な位置が標的になっていることを患者さんの反応を覚醒下で確認します。同時に、症状の改善や望ましくない副作用について生理学的な評価を行います。標的組織を破壊する前に標的位置の確認と微調整を行うことができます。患者さんは治療効果を治療照射中および治療照射後、比較的早くに実感することができます。また、治療を行う数時間の間は、一般的な軽い鎮静剤を使用するため、ほとんど焼灼の痛みを感じずに治療を受けることができます。まれに嘔吐などがおこることがあります。
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MRガイド下集束超音波治療器ExAbalate 4000の特徴
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臨床
頭蓋骨に穿頭せず、脳組織を傷つけず、電離放射線による被ばくの心配もない非侵襲な治療法です。脳のリアルタイムのMRI画像を確認しながら、不随意運動を起こす標的部位を微調整の上確認し焼灼時の温度データの把握も可能な医療機器です。照射は焦点を狙い標的部位は照射サイズは2mm以下のサイズとなります。
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治療のリスク
穿頭が不要のため切開による出血がなく、麻酔も不要で治療時に患者さんの反応を確認できるため、1回の治療中に効果が確認できます。入院期間も比較的短く、インプラントなど埋め込み型医療機器等も必要としません。